2006年6月20日 (火)

お気に入りのセリフで百合作品紹介第12回「リリカル・ミステリー 春待ちの姫君たち」

何だか久しぶりにまともに百合作品を紹介する気がします。

春待ちの姫君たち―リリカル・ミステリー Book 春待ちの姫君たち―リリカル・ミステリー

著者:友桐 夏
販売元:集英社
Amazon.co.jpで詳細を確認する


「あたしの名前を」
「赤音だけに呼ばせてあげる―――」(春来)

女子校の中等部に通う赤音春来親友同士
そこに学年の中心的人物が割り込んできたことで二人の友情が引き裂かれてしまう。
という導入から始まるお話です。
この作者のリリカル・ミステリーシリーズはどれも大好きですが、二作目のこのお話が一番百合度が高かったのでここに紹介します。

読後感も良かったですし、赤音春来の友情だけでなく、中盤から登場する琴乃赤音の友情も見どころでした。

| | コメント (0)

2006年6月13日 (火)

お気に入りのセリフで百合作品紹介第11回「でびるbox あくまで姉妹!」

久しぶりに百合作品を紹介できて一安心です。
最近、百合アンテナの感度が悪くなったのか、興味を引かれて紹介したくなるような事柄になかなか巡り会えませんで。
そんな中で久しぶりに楽しめる百合作品と出会えたので紹介します。

でびるbox あくまで姉妹!広井王子原作、あおしまたかし作、爆天童画、電撃文庫メディアワークス

「さあ、わたしにちゅーをしろ」(レイハ)

七穂家次女レイハ末っ子の主人公ひかりに言った言葉。
必要に迫られて言った言葉なんですが、いきなりそんなこと言われたら誰でも驚きますって。

ストーリーは
小学校に上がる前、一人きりの家族である母が他界して、天涯孤独の身となった主人公ひかりのもとに姉を名乗る風変わりな6人がやってきます。
ひかりはそんな姉たちと楽しく暮らしていくのですが、13歳の誕生日に突然姉たちがみんな消えてしまって――
といった感じです。

6人の姉たちはみんな、ひかりのことが大好きですし、ひかりのクラスメイトの友人二人ひかりにラヴと、そういう設定だけで楽しめる僕にとってはかなりの当たりでした。
アンソロジーなどで活躍している爆天童さんのイラストもとてもかわいく、小説の方も楽しみながらいつもよりすいすいと読めたので文句無しでお気に入りの作品になりました。

正直、原作が広井王子さんということでちょっと買う気が減ったんですが。
別に広井さんが嫌いというわけではありませんし、サクラ大戦天外魔境などのヒット作品を生み出した手腕は凄いと思っているのですが、基本的に僕はマイノリティ嗜好なんです。

ベストセラーと言われている作品はほとんど読んだことがありません。
何となくメジャーなものには興味があまり持てなくて、マイナーな方へマイナーな方へ流れて行きます。
我ながらヒネクレていると思いますが(苦笑)
大多数向けのメジャーなものよりも、自分個人が本気で楽しめるマイナーなものをいつも探しています。そんなだから、百合というジャンルにもはまったんでしょう。

メジャーでも自分が面白そうと思ったら見たり読んだりはするんですけどね。
涼宮ハルヒの憂鬱とか。

| | コメント (0)

2006年5月29日 (月)

お気に入りのセリフで百合作品紹介第10回「制覇するフィロソフィア」

久しぶりの百合作品紹介です。
今回は、先日発売された制覇するフィロソフィアの紹介です。

制覇するフィロソフィア(小説)定金伸治作、エナミカツミ画、集英社スーパーダッシュ文庫集英社

「おれは根拠なく皆見に惚れた。理由なく、こいつでなければならんと直観した。そこに在るから、在ったのだ。(後略)」(和)

後略の部分にもセリフはありますが、今回は割愛するとして
実に気持ちのいいセリフでした。
まあ、この場合の惚れるは漢が漢に惚れるというほうの意味なんでしょうが。

この作品はどう見ても魁!男塾のパロディです。
作者本人が、あとがきでその点について語ってますし。
漢気を貫こうとしたらどうしてもあの作品に近くなってしまうのは必然かもしれませんが、あからさまなパロディがいくつもあって(特にオチです。あの作品のパターンを踏襲していました)個人的にはかなり楽しめましたが、パロディを入れることを良しとしない人から見たらどう思うかはわかりません。

その中で、独自の要素『哲』で戦うというのはかなりおもしろかったです。
一応、哲学を少しはかじった身なのですが、それらの知識をこういう風に使うという発想はまったくありませんでした。
もっと頭を柔らかくしないとダメだと思いましたね。
カントやらヴィトゲンシュタインやらソクラテスやらの小難しい理論を小説のおもしろさに変えてしまった定金氏の手腕に脱帽です。

皆見の関係、特に皆見の方はかなり百合だと思いましたが、結局この作品は

漢同士の熱い友情と言った方がしっくり来るような気がしました。

まあ、でも、個人的には百合作品扱いです。

| | コメント (0)

2006年5月19日 (金)

お気に入りのセリフで百合作品紹介第9回「隣のドッペルさん~瞳の中の妖精~」

隣のドッペルさん~瞳の中の妖精~(小説)砂浦俊一作、高橋慶太郎画、集英社スーパーダッシュ文庫集英社

あらすじはこちらから

『何があっても、わたしは千早ちゃんを信じる』(愛美)

無印はあまり百合度は高くありませんでしたが、今回は主人公愛美と、友達千早のつながりや、千早に恋する少女文乃の登場など、無印より百合度が高くなっています。

この作品も滅びのマヤウェルと同じで、そろそろ続刊が出てもいい頃だと思うんですけどね。伏線が全然消化されていませんから。
どちらかだけでもいいから続きが読みたいです。

| | コメント (0)

2006年5月16日 (火)

お気に入りのセリフで百合作品紹介第8回「紳士同盟†(クロス)第2巻」

紳士同盟†(クロス)第2巻(漫画)種村有菜作、りぼんマスコットコミックス集英社

『紳士同盟†』スペシャルコーナー

「…私には灰音だけいればいいの 灰音にも私だけがいればいいんだ」(潮)


の独白です。
というキャラの全てがこのセリフに表れているような気がします。
この巻はの行動が見どころです。
灰音への想いを何よりも優先して行動する可愛すぎます(>_<)

| | コメント (0)

2006年5月15日 (月)

お気に入りのセリフで百合作品紹介第7回「紳士同盟†(クロス)第1巻」

紳士同盟†(クロス)第1巻(漫画)種村有菜作、りぼんマスコットコミックス集英社

『紳士同盟†』スペシャルコーナー

「私は灰音だけいてくれればいいんだ」(潮)

主人公灰音のことが大好き天宮潮のセリフです。
ことあるごとに灰音が、「潮、大好きだよ」と言って、に抱きついて、潮「当然」と答えるお約束シーンがあるのですが、灰音のほうは単純に友達として好きなだけです。

男嫌いという設定なのですが、「男とキスするなんて寒気がする」と言っているくせに、「好きだ」と言ってきた相手には簡単に体を開いたりと、その点だけは理解しがたいキャラです。

灰音に対する態度や、行動は好きなんですけどね。

| | コメント (2)

2006年5月14日 (日)

お気に入りのセリフで百合作品紹介第6回「レンズのむこう」

レンズのむこう(漫画)日坂水柯作、JETS COMICS白泉社

    むかし  こんなこと
「私の過去は 舐めたぐらいじゃ消えないかな」(ミワコ)

昔の男と仲良さそうに話していたことに嫉妬したリカに対してのミワコの言葉。

注:成年向けマークはついてないですが、Hシーンがあります。

かなりソフトな表現です(最近のレディコミや少女誌よりはかなりソフトだと思います)けど。
作者が同人誌で描いていたお話をメインで収録しているようです。
表題作と、ほとんどは男女の話ですが、短編2話と、2Pの書き下ろしが百合(Hあり)です。

キャラの見分けが髪型以外でつき辛いのが難点でしたが、お話と会話運びは楽しめました。
……今度「ナインハーフ」探してみようかな。

| | コメント (0)

2006年5月13日 (土)

お気に入りのセリフで百合作品紹介第5回「火目の巫女 巻ノ二」

以前紹介した火目の巫女の続刊巻ノ二の紹介です。

小説の感想は、主人公がまるで成長していないでした。
まだ続きそうな終り方でしたし、これから化けるということでしょうか。
で、百合の方は

「だから私は、佳乃様のそばにいようと思います」(双葉)

ネタバレしたくないので状況割愛しますがが、今回、彼女が一番好きになったキャラです。

今回は、双葉の佳乃への思い茜の伊月への思い、そして、伊月と佳乃のつながりが百合的見どころでした。

| | コメント (0)

2006年5月10日 (水)

お気に入りのセリフで百合作品紹介第4回「白人萠乃と世界の危機 メイドinヘヴン」

昨日紹介したライトノベルの続編、「白人萠乃と世界の危機 メイドinヘヴン」の紹介です。

無印にも増して、遊びがふんだんに使われています。
開始直後にネタバレとか、あとがきとかやりたい放題と言う感じです。
好きですけどね、こういうふざけた(褒め言葉)作りの小説も。

「変態というのは心外です。私はただ萠乃さんの匂いを一晩中吸い込んでいたいと――」(菜知)

朝起きると萠乃の体に菜知ゆりがしがみついていました。
相変わらず「変態さん黒帯(ブラックベルト)(萠乃談)」な言動をする百合キャラたちです。

今回の敵は、世界の二次元化をたくらむオタクの集まりTHREE HOUSESです。
今回はオタクが嫌いな人にはかなりきっつい内容になっています。
なので、ステレオタイプのオタクが踏み潰したくなる位嫌いという人は読まないことをおすすめします。

メイドのコスプレが趣味のフランス人、メイ・ド・コスプレという新キャラも加わり、新旧入り混じった、萠乃をめぐる争いも(本人の意思をまるっきり無視して)繰り広げられます。

萠乃自身は全然百合っ気がないし、言い寄ってくる仲間に対してドン引きが常なので、女の子同士がいちゃいちゃしてるのを楽しみたい人には不向きですね。

| | コメント (0)

2006年5月 9日 (火)

お気に入りのセリフで百合作品紹介第3回「白人萠乃と世界の危機」

帰省中に発見したライトノベル「白人萠乃と世界の危機」の紹介をします。

白人萠乃と世界の危機七月隆文作、しろ画、電撃文庫メディアワークス

世界のありとあらゆる汚いもの、醜いものをモザイクにしてしまおうという組織、R-18(レボリューションエイティーン)と、それを阻止するために立ち上がった美少女戦隊AV(エーファイブ)の戦いを描いています。

以前紹介した「麒麟町ぼうえいぐみ」がまっとうなヒーロー物をやろうとしているのに対して、こちらは完全に好きなようにやっちゃってます。
まともなヒーロー物のような展開は期待できませんが、要所要所のノリが楽しめました。

「萠乃さんの匂いがします……ぽっ」(菜知)

仲間の一人鶴平菜知が、主人公萠乃Tシャツに身を包み放った言葉。
とだけ書くとどんな嬉し恥ずかしイベントかと思いますが、実際は萠乃の部屋に不法侵入した挙句に勝手にTシャツを着て悦に入ってるだけです。
百合キャラは二人出てきますが二人とも変態度が高めです。

ライトノベルだけあって笑える程度の変態度ですけどね。

| | コメント (0)